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気管支喘息

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気管支喘息

喘息を発症する子どもは増えてきています。乳幼児では喘息性気管支炎という喘息のような症状を起こす感染もあります。喘息という病名をつけるかどうかより、症状や状況から病態(何が起きているか)を考えて、対応する治療をすることが大切です。

治療の進歩により最近では入院することは減り、重症発作を起こす方はとても少なくなりました。それでも呼吸のトラブルであり早めに治療、予防してあげるようにすべきです。

よくある質問

Q1.どうやって喘息を発症する?

子どもの5%程度が喘息を発症するといわれています。ダニ、ハウスダストなどのアレルギー反応や感染により、気道炎症を繰り返すことで発症し、これらの刺激以外に気候やストレスによっても発作が引き起こされることがあります。

Q2.どんな症状を喘息という?

息を吐きにくくなる、呼吸が早くなる、ゼーゼー、ヒューヒューという音がする、苦しくなるという症状があります。症状が出ることを‘発作’と言います。

2歳未満では“気道感染の有無にかかわらず、明らかな呼気性喘鳴を3エピソード以上くりかえす”場合には喘息と考えた対応をとります。これに家族歴や検査結果や治療経過を合わせて診断を付けます。ホコリ、運動、感染、気圧の変化、冷たく乾燥した空気、などが症状を起こすので夜や季節の変わり目に発作が多くなります。

Q3.検査は必要?

症状から診断しますので必須の検査はありません。必要に応じて主にハウスダストやダニのアレルギーの程度を確認するため血液検査を行うこともあります。より病態を明らかにするために胸部レントゲン、呼吸機能検査などを行う場合は近隣の病院を紹介いたします。

Q4.発作が起きたときはどうやって治す?

喘息発作では、気道(空気の通り道)が硬く細くなっています。これを繰り返すと元に戻らなくなっていき症状が重くなってしまいます。治療で早めに気道の炎症を取り除き、発作を繰り返さないように予防する必要があります。

治療としては、気道を広げるβ刺激薬を投与します。院内では吸入、家では内服として使用します。水分をとること、痰を出すことも重要です。吸入しても改善しない場合や、顔色が悪くなるような発作が出たときは点滴治療をすることもあります。炎症にはステロイド薬がよく効くので、症状によっては点滴や内服で投与しています。テオフィリン薬は副作用が出やすいので最近はあまり使いません。

まずは診察を受けて、喘息発作かどうか確認しましょう。治療や予防について説明いたします。あらかじめもらった薬で保護者が治療できるようになるでしょう。

Q5.発作を起こさないようにするためにはどうしたら良い?

予防としては、すでに述べたような喘息のリスクとなる環境・状況をなるべく避けるように、温かく湿度の高い室内で安静にしましょう。ホコリやペットの毛、たばこの煙は避けるように気をつけましょう。痰がからむときは背中を叩いてあげたり、自分で喀出できるようなら促しましょう。元気なときは、水泳などの運動をして呼吸機能をきたえておきましょう。

薬物ではロイコトリエン拮抗薬という内服薬とステロイドの吸入薬を用います。発作の頻度や程度によってこれらの薬を使うべきか、どの薬を使うかを判断します、ご相談ください。