おねしょ|北区上十条|小児科・耳鼻咽喉科・美容皮膚科|おひさまクリニック

〒114-0034東京都北区上十条1丁目19-8
03-6454-3511
web予約 web問診 インスタグラム LINE
ヘッダー画像

おねしょ

おねしょ|北区上十条|小児科・耳鼻咽喉科・美容皮膚科|おひさまクリニック

小児の夜尿症について

小児の夜尿症について

夜尿症とは、夜間の尿意を自覚し適切に対処できる年齢(通常5歳以上)になっても、意図せずに寝ている間に尿を漏らしてしまう状態を指します。「おねしょ」と「夜尿症」の違いは年齢がポイントであり、5歳を過ぎても夜尿が月1回以上の頻度で3か月以上続いている状態を夜尿症と呼びます。
夜尿症は決してめずらしいものではなく、有病率は5歳で約15%、小学校低学年で約10%、小学校高学年で約5%であり、年齢を重ねるごとに減少していきます。ほとんどのお子さまは成人するまでに治まりますが、一方で15歳以上の1~2%は夜尿が持続するという報告もあります。
夜尿症があると自己肯定感が低下しやすく、心理面に悪影響を及ぼす可能性がありますので、早めの受診をおすすめします。

診断

夜尿症の診断は、問診と尿検査を中心に行います。問診では、排尿の頻度、夜尿の頻度や時間帯、飲水などの習慣、便秘の有無などを確認します。また、他の病気が原因でないか、合併している問題が無いか鑑別することが重要です。当院では問診して尿検査を行い、診察内容に応じて血液検査や病院への紹介を追加しています。

治療

夜尿症の治療は、生活指導、薬物療法、行動療法が中心です。以下に主な治療法を挙げます。

生活指導
  • 日常生活を見直しましょう。
  • 夜は無理に起こさない。
  • 水分は、朝・昼にたっぷりとる。
  • 夕方から制限、夕食後はコップ1杯まで。
  • 塩分や糖分も夜は控えめに。
  • 規則正しい生活をする。
  • 冷えにも注意、寝る前に入浴してからだを温める。
  • 寝る前に必ずトイレに行く。
行動療法

アラーム療法(尿漏れを感知して起こす装置を使用)は効果が高い治療法の一つで、習慣的に夜間の膀胱収縮を抑えることが期待されます。

薬物療法
抗利尿ホルモン(デスモプレシン) 尿量を減少させる
抗コリン薬 膀胱の過剰な収縮を抑制する

本人への対応

夜尿をしてしまう子に対しては‘起こさず’‘あせらず’‘怒らず’

起こさず

夜にホルモンが出るので、無理に起こすとバランスがくずれてしまいます。

あせらず

治療しなくても1年に10-15%の方はおねしょをしなくなります。

怒らず

しかってもおねしょは治りません。おねしょをしなかったとき、治そうと行動したときに‘ほめる’ようにしましょう。

就寝中に起こされると睡眠リズムが狂い、夜間の抗利尿ホルモン分泌に影響し、夜尿の原因にもなります。また、夜尿があっても責めたりせず、治そうという気持ちをほめてあげてください。寝る前にトイレに行くなどの約束を守れたとき、お子さまが意識や行動をほめてあげましょう。夜尿は体の成長の問題です。いずれはほとんどの人が治る、と安心させてあげることも大切です。
学校などのお泊り行事では、早めにそっと起こしてもらう、様子をみてもらう、夕方からは水分摂取を控えるなどの対策を、引率の先生と事前に相談しておくと良いでしょう。

当院の診療

当院ではガイドラインに準じた治療を行っています。まずは抗利尿ホルモンの治療の効果をみて、不十分な場合は増量したり、抗コリン療法や漢方薬の追加を行います。希望に応じてアラーム療法も紹介いたします。
夜尿は無治療では年に1-2割しか治りませんが、治療介入をすることで年に5割程度が治るといわれています。また、こども自身の責任ではないため、洗濯などが大変でも責めないようにしましょう。本人が一番困っています。早めの対策、家庭内での理解と協力が非常に重要です。ぜひご相談ください。