手足口病 | ヘルパンギーナ | アデノウィルス | 溶連菌 | |
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主な症状 | 発疹、微熱 | 発熱、咽頭痛 | 発熱など | 発熱、咽頭痛など |
診断 | 症状から | 症状から | 症状、迅速検査 | 症状、迅速検査 |
治療 | 対症治療 | 対症治療 | 対症治療 | 抗菌薬 |
登園制限 | 症状改善 | 症状改善 | 種類による | 抗菌薬開始1日後 |
中に水を含んだような小さなプツプツ(水疱性丘疹)が、手のひら、足、ひざ、おしりなどに出現します。口の中にも発疹が出ます。ほかの夏かぜよりは熱は上がりにくいです。水疱も痒くないことが多いですが、皮膚のデリケートなこどもは痒くなるかもしれません。
喉が痛いときは喉ごしの良いヨーグルトなどをあげてください。かゆみのあるときは抗アレルギー剤を追加します。発疹には薬は不要です。
数ミリの盛り上がった発疹(丘疹)や、中に水が入ったような発疹(水疱疹)が出てきます。
水疱の皮が破けて、かさぶた(痂皮)になっていきます。たいていは痒みも痛みもありません。
数ミリの盛り上がった発疹(丘疹)や、中に水が入ったような発疹(水疱疹)が出てきます。
水疱の皮が破けて、かさぶた(痂皮)になっていきます。たいていは痒みも痛みもありません。
夏かぜの代表的な疾患で、手足口病と同じウィルス群(コクサッキー、エンテロ、エコー)が原因となります。2〜3日つづく高熱と咽頭痛で、乳幼児は経口摂取が難しくなることもあります。乳児では咽頭痛のため口があいたままになりヨダレが増えます。喉ごしの良いもの、好きなものを食べさせてあげてください。
水分がなかなか取れずに脱水症で点滴が必要になることもあります。水分だけしか受け付けないときはイオン飲料を中心にあげましょう。
上記2疾患は同じようなウィルスによる疾患で、咽頭所見も似ています。また、腸内にいるウィルスなので下痢や腹痛を伴うことがあります。
プール熱、はやり目、腸炎などさまざまな疾患がアデノウィルスによって引き起こされます。咽頭や目の結膜、腸など粘膜に感染しやすいウィルスです。喉の所見で白いウミ(白苔)がみられると疑いが強まります。
感染力が強く、発熱と結膜充血があればプール熱として症状が消えて2日まで登園できませんし、流行性角結膜炎と診断されたら症状が完全に消失するまで登園できません。
発熱は他のかぜより長くなりやすく、4-5日以上つづくこともあります。血液検査では他のウィルスに比べ、炎症反応が高く出る特徴があります。
A群β溶血性連鎖球菌の感染症を指します。咳や鼻汁は目立たず、咽頭痛が強い(喉の赤みは強い)特徴があります。疑ったときは簡易キットで検査して10分ほどで結果が出ます。治療は抗菌薬を十分な期間つづけていただきます。(種類によりますが標準的には5日~10日続けるように示されています)。
溶連菌は抗菌薬がよく効きますが、指示された期間は薬を続けるべきです。体が強い反応を起こし、1-2か月後に腎炎(血尿、浮腫み)やリウマチ熱(異常な動き、紅斑など)を起こす可能性があるためです。
心配のある方には治癒後も受診していただき、尿検査を行うことがあります。(感染しても必ずしもあとで尿検査をする必要はありません、小児科学会などでも検査は推奨されていません。)